Google Cloud Next ’18 in Tokyo 参加レポート(1/2日目)
こんにちは。
クラウドソリューショングループのwatanabe.tです。
7/24-26にサンフランシスコで行われたGoogle Cloud Next ’18では様々な発表がありましたね。
そのイベントの日本版であるGoogle Cloud Next ’18 in Tokyoに参加してきましたので、感想その他もろもろを書いていきます。
Googleのクラウドへの取り組みや、活用事例・今後の展望を知りたい方の助けになることを祈って。
基調講演
基調講演では、Google Cloud日本代表である阿部伸一さんのGoogle Cloudについての概要から始まり、Google Cloud CEOであるダイアン グリーンさんから、実際にGoogleのクラウドサービスを導入している実用事例の紹介まで行われました。
かなりボリュームがあったためか、少し予定時間を過ぎてしまっていました笑。
Day1の基調講演では、G SuiteやML周りの実用事例が多く取り上げられている印象でした。
やはりクラウド化を進めていく上で、G Suiteの利用というのは避けて通れない道のようですね。
特に興味深かったのは、経営層の63%はサイバー攻撃に不安を感じているということでした。
これに対して、GoogleはTitan Security Keyなどの、ハードウェアの設計から対策をしているという話でした。
脱SSH鍵管理!GCPのWebベース開発環境をユースケース別に徹底解説
ここからはブレイクアウトセッションについてお話していきましょう。
まずは、Google Cloudのエンジニアから、GCPの運用に関するお話です。
皆さんは開発環境を構築するときや、新しく開発者が追加されたとき、サーバーのSSH鍵の管理はどうしていますか?
サーバーに直接SSHするにしても、踏み台用サーバーを用意するにしても、SSH鍵を自分たちで管理する必要がありセキュリティリスクを内包しています。
ところが、Googleの解決策はシンプルにSSH鍵をユーザーが管理しないというものでした。
GCPではCloud Shellという、ブラウザからアクセスできるWebベースの開発環境が提供されています。
Cloud Shellには以下のような機能が提供されています。
- 必要なGoogle Cloud SDKがあらかじめインストールされた環境
- ブラウザさえあればどこからでもアクセス可能
- SSH鍵の管理をGCPにオフロードできる
- アクセスできるユーザーはIAMで管理することが可能
以上の理由から、GCPの開発環境として、Cloud Shellが推奨されるという話でした。
また、Cloud Shellはハンズオンの環境としても最適という話がありました。
ハンズオンを行う際、準備が煩雑であったり、環境のクリーンアップが必要なことがあるという課題がありました。
しかし、Cloud Shellを使うことで上記の問題を簡単に解決できるということでした。
特に、GithubなどのリポジトリをクローンしつつCloud Shellを開くことができる、 Open in Google Cloud Shell
という機能はかなり面白いものだと感じました。
Google Home アプリをサーバーレスで実現! ピカチュウトーク開発の裏側をご紹介
このセッションは、実際にGoogle Home アプリを開発・運用している株式会社ポケモンのエンジニアの方の発表でした。
Google Home アプリを開発する上で、とにかくシンプルにVUIを作成することが重要だという話が印象的でした。
ピカチュウトークの場合、とにかく「ピカ」と返すように設計し、読み書きのできない子供でも楽しんでもらえるように工夫したとのことでした。
このとき、より生き物らしさの奥行きを持たせるため、時間や状況に応じて返答を変える一工夫を行っているようです。
このアプリの設計は至ってシンプルなサーバーレスの設計にしてあるらしく、多くの負荷にも耐えつつ、小さいランニングコストで実現することができているとのお話でした。
やはり、シンプルな設計で素早い開発をしていく上で、Firebaseを利用したサーバーレスの重要性は高いようですね。
最後に
Google Cloud Next ’18 in Tokyoは明日(9/20)も行われます。
今日とはまた違ったセッションなどを見ることができるため、ぜひ今からでも参加してみてはいかがでしょうか。
この写真は今回の会場の隣にある増上寺での一枚です。
日本らしさとGoogleのコラボを感じていただければ。