iOSDC2023に参加してきたレポート(2日目編)
iOS関連の技術カンファレンスであるiOSDCに参加してきたので、その様子を簡単にレポートしていきます。
最終日もとても楽しんできました。
アイキャッチ画像はサボっているのではなく、今回初の試みであるLTで終了時間が迫ってきたことを登壇者に知らせるためのペンライトです。
目次
はじめに
こんにちは。クラウドソリューショングループのtakinami.sです。
前夜祭編、1日目編に続いて2日目編のiOSDC参加レポートです。
ついに最終日!
発表のレポート
Human Interface Guidelinesから読み解く標準アプリの素晴らしい体験
Koji Torishima さんの発表です。
Appleから出されているHuman Interface GuidelinesをもとにApple純正アプリで参考になるところを解説してくださいました。
例えば設定アプリではわかりやすいセクション分けや画面遷移が行われていたり、メモアプリでは同じメモ内ならドラッグ&ドロップでテキストの移動をしSplit Viewであればコピーをするといったパターンよって直感的に使えるようになっていたり、と具体例を見ながらUIを意識することができました。
1日目編で触れたnoppeさんの『UIのブラックボックスを探る』発表に通じるところがありますね。
業務でUI/UXを意識する機会が以前よりも増えたこともあり、今回は意識してUI関連の発表を聞きに行っていました。
私はTabBar上のボタン押下によって、TabBarがあるView全体に覆い被さるようなモーダルが開かれたり、SFSafariViewControllerが使われたWebVIewが開いたりするような遷移に違和感を覚えます。
発表で使用されていたスライドはこちらです。
こういうのは標準APIいいよね
正しくは『こういうのは標準APIでいいよね』というタイトルだったようですが、プロポーザルに則ったタイトルで紹介させていただきます。
Keisuke Shojiさんの発表です。
実際に運用されているアプリで元々44個あったOSSライブラリを15個まで削減した例から、ライブラリを使用しなくても標準のAPIが十分ではないかと確認する大切さを話されていました。
ライブラリを導入することには本来苦労する点を楽にしてくれるというメリットがありますが、ライブラリの運用状況に左右されるデメリットも同時に生まれます。
毎年のように OSやAppleから提供される開発の環境がアップデートされるからか、iOS周りで使われているライブラリは特に移り変わりが激しいと思っています。
導入事例がいくつもあるような有名なライブラリでも、数年後にはメンテナンスが止まっているのもよく見かけます。
特に印象に残ったのが「アプリの寿命はエンジニアの寿命より長い」という言葉でした。
アプリは最初に開発に携わったエンジニアだけでなく、何人ものエンジニアに引き継がれて運用が続けられます。
ライブラリを導入した自分は使い方や導入理由がわかっていても、引き継いだエンジニアが理解できるとは限りません。
本当に導入が必要なのかきちんと検討することに加え、どういう役割のライブラリなのかや、なぜ導入したのかをまとめておくと良いかもしれないと考えていました。
スライドはこちらです。
WWDC Labは怖くない。labの準備とコツ、完全公開します
iOSDCの見どころの1つにLTがあります。
そこでLTからも1つ感想を残せればと思います。
WWDC Lab、それはAppleのエンジニアから直接フィードバックをもらったり、疑問点に関する回答をもらったりできる貴重な機会です。
私も個人開発者としてApple Developer Programに登録していますので案内は来るのですが、1度も利用したことがありませんでした。
自分のレベルでは聞く意義のある質問ができないのではないかと考えたり、英語で話すことのハードルを感じたりというのが理由です。
ですが、通訳ができる人も含めるなど複数人で一緒に参加しても良いこと、口頭だけでなくチャット機能を活かしながら進められることなどを発表を通して知り、ハードルが下がったような気がしました。
何を話したいかをきちんと準備すればスムーズにできるようなので、今後はぜひチャレンジしたいと思えました。
スライドはこちらです。
他にもfreddiさんが海外のカンファレンスで登壇された経験を話されていたり、Hiromu TsurutaさんががAudioKitを活かしてギターを演奏されていたりと面白いトークが盛りだくさんでした。
LTが始まる夕方にはフリードリンクにビールが加わり、適度にリラックスした良い空気感で進行します。
最後に
今回はできるだけ楽しかったという思いを早めにお届けできればと思い、各日の翌日には記事が公開されていることを意識しました。
私の記事を通して、少しでもiOSDCに興味を持っていただけたら嬉しいです。
そして、次回開催の際はぜひ参加してみてください。きっと普段とは違った刺激を受けられるでしょう。
さて、私は2019年から参加し今年で5回目の参加でした。
コロナ禍でオンラインのみの年もありましたが、5回目ともなるとだいぶ雰囲気を掴めてきている状態です。
次は普通の参加者としてではなく、スピーカー(発表者)やスタッフなど今までとは違った形で関わっていきたいと考えています。