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BLOG 開発者ブログ

2023年10月3日

Apple Vision Pro を調査! Part1


出典:Apple Vision Pro – 公式サイト 

はじめに

こんにちは。モバイルソリューショングループ、入社1年目のozaki.kです。

2023年6月、Apple社はMR(複合現実)ヘッドセットデバイス「Apple Vision Pro」(以下Vision Pro)を発表しました。

Apple Vision Pro – 公式サイト 

こちらの端末について、開発者の目線で調査しました。
今回はVision Proとはどういうものなのか、その基本的な内容を紹介します。
2023年9月時点での調査結果になりますので、以降の更新点についてはご了承ください!

目次

Vision Proってなに?

Vision Proは、Appleが開発した初の空間コンピュータのことです。

このヘッドセット端末を装着すると、目の前の現実空間にウィンドウを無数に配置でき、 アプリのようなデジタルコンテンツが物理的に存在しているかのように操作できます。
また見えている現実空間をバーチャル空間に変え、画面の没入感を上げることもできます。

出典:Apple Vision Proが登場 — Appleが開発した初の空間コンピュータ

出典:Apple Vision Pro – 公式サイト 

visionOSってなに?

visionOSとは、Vision Proの空間コンピューティング技術のために設計されたOSのことです。  

こちらではvisionOSを構成する基本要素を紹介します。

ウィンドウ

出典:visionOSの紹介

  • 概要

    従来の端末同様に枠に囲まれた領域のことですが、 Vision Proではウィンドウを3Dコンテンツとして表示できます。
  • フレームワーク

    SwiftUI

ボリューム

出典:visionOSの紹介

  • 概要

    アプリに3D感を与えて奥行きを追加する機能になります。
    RealityKitやUnityを使用して3Dコンテンツを表示できるSwiftUIのシーンのことです。
    3Dボリュームを使用してアプリに立体感を与えます。
  • フレームワーク

    RealityKit、Unity、SwiftUI

スペース

出典:visionOSの紹介

  • 概要

    ウィンドウやコンテンツを表示する空間のことです。
    アプリはウィンドウやボリュームを使ってコンテンツ表示することができます。

Vision Pro向けにどんなアプリが作れるか

開発の際はデバイスの持ち味を生かしたアプリに仕上げたいものです。
そこで、Vision Proの持ち味について紹介します。

空間

同じ空間に2Dと3Dのビューを同時に表示可能です。
ウィンドウ、ボリューム、3D オブジェクトなどの仮想コンテンツを表示し、それぞれ様々な場所に移動できるため、
深い没入感を得られます。


出典:Developer – Hello World

アプリをFull Spaceに移行できる

デフォルトでは、visionOS アプリは共有スペースで起動し、複数のアプリを並行して実行できます。
Full Spaceに移行すると、実行中の1つのアプリだけが表示され、周囲の環境と融合した Vision Proならではの空間で表示できます。現実空間を見えなくし、アプリのウィンドウや3Dオブジェクトを画面全体の表示に広げることで深い没入感を得ることができます。
また、ポータルを開いて別の場所を表示したり、バーチャル空間を表示することもできます。

パススルー

現実の世界が画面に見えている状態のことです。Vision Proが部屋の情報を解析して最新の状態を更新していくことで、visionOS上で生成された3Dコンテンツがまるで現実世界に存在し、自分の部屋にあるかのように感じさせることができます。

空間オーディオ

音響技術と視覚センシング技術を組み合わせて、人の周囲の音響特性をモデル化し、自動的に自然なオーディオサウンドを実現します。 アプリが周囲の情報にアクセスする許可を受け取ると、空間オーディオを微調整することもできます。

フォーカスとジェスチャー

出典:Apple Vision Pro – 公式サイト 

目と手を使ってVision Pro を操作できます。
ユーザーが仮想オブジェクトを見るとフォーカスが移動し、オブジェクトが浮き上がります。また、指の動きなどの間接的なジェスチャーでタップ動作を実行できます。直接的なジェスチャーで仮想オブジェクトを指で触れて操作することもできます。

人間工学に基づいたコンテンツ配置

Vision Pro を装着している間、視界がデバイスのカメラに完全に依存しています。 デバイスを装着しているユーザーが、座っていても、立っていても、横になっていても、デバイス着用者の頭と相対的にコンテンツを自動的に配置することで、快適さを維持できます。

アクセシビリティ

VoiceOver、スイッチ コントロール、ドウェル コントロール、ガイド付きアクセス、ヘッドポインターなどのアクセシビリティテクノロジーをサポートしているため、ユーザーは自分に合ったインタラクションを使用できます。
visionOSでは、他のプラットフォームと同様にデフォルトでアクセシビリティサポートが組み込まれていて、システムフレームワークによってアプリやゲームのアクセシビリティを強化する方法が提供されています。

以上になります。まとめますと、Vision Proは3Dに関する機能が一番の持ち味です!
3D空間、3Dモデルを上手く扱ったサービスを開発してきたいですね。

終わりに

今回はVision Proの基本的な内容を紹介しました。

Vision Proの画面は、平面から空間になったことで格段に広くなり、画面の没入感が増しました。さらに2Dのウィンドウだけでなく、3Dモデルも表示できるようになりました。

次回は開発環境について詳しく紹介します!
長くなりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございました。

参考URL

Apple Vision Pro – 公式サイト

Apple Vision Proが登場 — Appleが開発した初の空間コンピュータ

Developer – Videos

visionOSの紹介

ビジョンOS向けの設計

Appleの複合現実ヘッドセット「Vision Pro」に搭載される「visionOS」はどんなOSなのか? 

 

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