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BLOG 開発者ブログ

2023年12月18日

visionOS アプリ開発用ツール Reality Composer Pro について調べてみた

Vision Pro の発売に備えて、visionOS アプリ開発に必要な技術やツールを調べておこうと思いました。

はじめに

こんにちは。モバイルソリューショングループの arai.ya です。
この記事は アイソルート Advent Calendar 2023 の9日目の記事です。
昨日は shibam さんの 境界型防御からゼロトラストへ – リモート社会でのセキュリティ構築 でした。

Reality Composer Pro とは?

Reality Composer Pro は、visionOS アプリで使用する3Dコンテンツを扱うのに役立つツールです。3Dモデルやマテリアル、サウンドなどのアセットを、GUI 上の操作をベースに簡単に整理したり編集したりプレビューしたりすることができます。

Apple が公開している以下のサンプルコードでは、Reality Composer Pro を使用して3Dコンテンツを扱ったジオラマアプリが紹介されています。
Diorama | Apple Developer Documentation

Reality Composer Pro のはじめ方

Reality Composer Pro のプロジェクトは2つの方法で作成できます。

1つ目は、直接 Reality Composer Pro のアプリケーションを起動し、Reality Composer Pro プロジェクトを作成する方法です。スタンドアロンな Reality Composer Pro プロジェクトを作成したい場合はこちらの方法で作成します。

2つ目は、Xcode で visionOS アプリ向けテンプレートから Xcode プロジェクトを作成する方法です。すると Reality Composer Pro プロジェクトも自動的に作られ、Xcode プロジェクトとリンクされます。Reality Composer Pro プロジェクトがビルド時にフレームワークとしてパッケージ化され、Xcode プロジェクトで使用できるようになります。
visionOS アプリを作成する場合は、2つ目の方法が簡単でよさそうです。

Reality Composer Pro でどのようなことができるのか

Reality Composer Pro を使ってできること(の一部)を紹介します。

3Dオブジェクトのプレビュー表示

3Dオブジェクトをプレビュー表示して、拡大、縮小、回転、カメラ移動などをしながら見ることができます。マウスやキーボードでも操作できますが、Mac 対応のゲームコントローラでも操作ができるようです。


出典:Designing RealityKit content with Reality Composer Pro

オブジェクトのサイズや位置などのプロパティの編集

選択した3Dオブジェクトのサイズや位置、回転などのプロパティを簡単に編集できます。

3Dコンテンツ用アセットをプロジェクトに追加

アセットを Reality Composer Pro プロジェクトに追加するには、大まかには以下の方法があります。

  • Reality Composer Pro にビルトインのアセットの追加・編集(Content Library)
  • 既存の3Dコンテンツ用アセットのインポート(USDZファイルなど)
  • iPhone の写真から3Dモデルを作成する Object Capture 機能を使う

パフォーマンス改善のための情報を見る

Statistics という機能を使うと、表示している3Dオブジェクトの三角形の数やアニメーションの情報が得られ、シーンのパフォーマンス改善のヒントになります。

最後に

Reality Composer Pro を使うことで、GUI ベースで簡単に3Dオブジェクトを管理できることがわかりました。今回ご紹介したのはほんの一部の機能だけなので、他の機能も調べたり実際に使ってみたりして理解を深めていきます。

明日は imai.k さんの AWS CLIを使用して、CloudWatchのメトリクスを発行してみる です!


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