BlenderからReality Composer Proに3Dモデルを出力する
こんにちは。アイソルートに新卒入社して約4ヶ月が経ちました、アプリ・データソリューショングループのokada.nです。
私は普段は業務でiOS/Androidアプリの保守に携わっていますが、直近でApple Vision ProでのXR開発にも触れる機会もあり、刺激的な日々を送っています。
さてApple Vision ProのXR開発で3Dモデルを扱うには、Reality Composer Proを使ってモデルを読み込む必要があります。
そこで今回の記事では、Reality Composer Proで3Dモデルを取り扱うにあたり、無料のBlenderで作成したモデルを取り込む手順を解説します。
目次
記事中の動作環境
本記事は以下の環境で再現しています。
- Blender 4.3.2
- 本記事はBlender3.5以上が対象となります。
- 記事上ではモデル作成にWindowsを利用しています。
- Reality Composer Pro Version 2.0
①Blenderで3Dモデルを用意する
今回はアイソルートのアイコンを3Dで再現してみました。
詳細なモデル作成手順は割愛しますが、参考画像をBlender内に読み込み、パスを使ってモデリングを行ないました。
マテリアルにはプリンシプルBSDFを割り当てており、ベースカラーだけ設定しています。
②Reality Composer Pro用にモデルを出力する
1. 出力したいモデルを画面右上の「アウトライナー」から選択します。
2.「ファイル > エクスポート > Universal Scene Description (.usd*) 」を選択します。
3. 「Blenderファイルビュー」の画面が開かれるので、以下を設定します。
- 「選択物のみ」にチェック
- 「座標軸を変換」にチェック
- 前方の軸を「-Z」、上向きの軸を「Y」にします。(デフォルトで設定されます。)
- 「ジオメトリ > メッシュの三角面化」にチェック
- モデル作成時に既に三角面化している場合はチェック不要です。
- 保存先とファイル名を設定
4. 上記の設定が終わったら「USDをエクスポート」をクリックします。
保存先として設定した場所に、拡張子が.usdcの3Dモデルが出力されます。
③出力したモデルをReality Composer Proで読み込む
1. Reality Composer Proを開きます。
Xcodeのメニューから「Xcode > Open Developer Tool > Reality Composer Pro」を選択すると起動します。
2. 先ほど出力した.usdcファイルを、Finderからドラッグ&ドロップでReality Composer Proに読み込みます。
3. 無事に3Dモデルが読み込まれることを確認できました。
最後に
以上の手順で、BlenderからReality Composer Proにモデルを読み込むことができました。
余談ですが、BlenderとReality Composer Proでは座標軸が異なります。Blenderでは上向きがZ軸ですが、Reality Composer Proでは上向きがY軸となります。
Blenderから出力するときに座標軸を変換しないと、Reality Composer Pro上でモデルが90°回転してしまうので注意してください。
次回はReality Composer Pro上に読み込んだモデルをApple Vision Proで表示する方法をご紹介したいと思います。
