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BLOG 開発者ブログ

2020年12月3日

【DX】今だからこそ「本質」を捉えてみる

昨今騒がれる新型コロナの影響で、ほとんどの企業で「働き方」や「ビジネス」が見直されています。
仕事がテレワークに移行したり、飲食店ではテイクアウト対応する店が増えたり、といったことが挙げられます。
そんな世情だからこそ、これまでの「働き方」や「ビジネス」を変えるとされる、DX(デジタルトランスフォーメーション)をどのように捉えて、どのように活かすかを改めて考えるべきだと感じ、本記事を書いています。

この記事を読むことで

  • DXとは?のイメージをつかむ
  • DXの視点で「働き方」や「ビジネス」を見つめなおす機会とする

ことをゴールに書いていきます。

DXは広義な言葉なので、「これだ!」という絶対の正解はありません。
ただ、DXの捉え方の一例として、本記事を参考にしていただければ幸いです。

こんにちは。アジャイルScrum開発をメインとして日々精進しているkikuchi.sです。

この記事は アイソルート Advent Calendar 2020 3日目の記事です。

冒頭にもあるように、DXを見つめなおす機会がやってきていて、自分なりに「DXとは?」を見つめなおしました。その中で、知ったつもりになっていたことや、初めて知ることもいくつかあったのでご紹介できればと思います。

 

DXとは?

DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略です。Xは英語圏で「trans」の略語を意味するので、Digital Transformation=DXと呼ばれています。

解釈としては、「デジタルテクノロジーをあらゆる領域のビジネスに統合することで、事業を通して顧客に価値を提供する方法を”根本的”に変えていくこと」です。

DXを単なる業務改善や業務効率化というレベル感で捉えると範囲が狭く、適用した時の期待値や効果が薄まってしまいます。大事なのは「根本的に」変えていくことです。

 

事例でイメージを捉える

「DXとは?」で触れた、「根本的に変えていく」とはどういうことなのか。
事例を踏まえて、DXのイメージをつかんでいきたいと思います。

 

YouTube

YouTubeといえば、昨今「ユーチューバー」で有名になっていいますが、自ら動画をアップロードしたり、他人がアップロードした動画を無料で見ることができるサイトです。

YouTubeが「根本的に」変えたビジネスモデルのひとつは、メディア事業/広告事業と捉えることができます。

コンテンツの主役がマスメディア(テレビや新聞など)からCGM(コンシューマー・ジェネレーテッド・メディア=消費者が創作するメディア)に代わっていくに伴い、メディア事業や広告事業は大きな打撃を受けています。
※下図のTikTokやInstagramは、YouTubeのGoogle社とは別会社サービスだが、CGMの例として掲載

新型コロナの影響でテレビタレントがユーチューバーデビューする現象も起きており、メディア事業におけるCGMの占領が加速しています。

CGMに関心が高まることで視聴者がマスメディアから離れてしまい、広告に期待できる効果が薄くなってしまいます。また、Googleの検索エンジンは検索情報から広告の誘導を行ったり、広告から購買につながったか、などを分析する仕組みを持っているため、テレビCMのようなマスメディアの広告に比べて、広告の効果を分析しながら効果的な打ち出し方を模索することが可能です。

 

3Dプリンタ

「3Dプリンタ」は耳にしたことありますが、最近まで何ができるのか私もよく知りませんでした。それもそのはずで、まだまだ日の目を浴びていない技術であり、発展途中の技術です。ただ、3Dプリンタによって出来るようになることは、各メーカー企業に大きな影響を及ぼします。

3Dプリンタで何ができるかの例:製造業

  • 車やロケットなどの製造に必要なパーツの数が、かなり少なく済みます。(製造コスト削減)
    将来的に、複雑な構造の製品を3Dプリンタ1台で製造が完結します。
    従来の製造方法では、叩いて成型したり、高温で溶かした液体を型に流し込んで冷やしたりします。しかし、あまり複雑な構造を作ることはできないので、複雑な構造のものを製造するには複数のパーツを組み立てる工程が必要です。
    3Dプリンタであれば、複数のパーツの組み立てが必要な複雑な構造のモノも、1つのモノとして製造することが可能になります。これによって、部品点数が減り、組み立ての工程も不要、故障の原因も減らすことができると言われます。
  • 車やロケットの開発にかかる期間が、かなり短くなります。(開発コスト削減)
  • 場所によらず製造が可能になります。(輸送費の削減、購買機会の増加)

 

5G

各携帯電話のキャリアで取り上げて宣伝され、最近は日常的に「5G」という言葉をよく耳にするようになりました。
5Gが日本全国に普及するまでにはもう少し時間がかかりそうですが、一般的に扱えるレベルで5Gが普及した場合は様々なIT技術に大きな影響を及ぼします。

詳細はこちらの記事 などを見てもらえればと思いますが、要するに、通信速度や一度の通信で扱えるデータ量が桁違いに上がるということです。これは革命的なことだと捉えられます。

例えば、IoT分野ではできることがかなり増えます。

車の自動運転では、かなり複雑なロジックを持たせなければならない中、通信速度を求められるために、通信回数を減らしたりデータ量の軽量化を図らなければならず、技術難易度が非常に高いです。しかし、5Gの登場によって技術難易度はかなり下げられ、より高機能で品質の高い自動運転の実現が見込めます。

医療機関では、「遠隔医療」の実現ができ、病院に足を運ばずに診療を受けたり、リモートで手術を受けたりできるようになると言われています。体を動かすのがしんどいのに病院に行くこと、感染リスクがあるのに病院に行くことが無くなるということです。また、手術のできる医師が全国で数名しかいない病気でも、場所に関係なく手術を受けることが可能になるということです。

 

「働き方」や「ビジネス」にDXを

DXのイメージは、根本的に働き方を変えることです。根本的にビジネスモデルを変えることです。

新しい技術が生活もしくは働き方を豊かにしてくれることは間違いありません。しかし、新しい生活に適応していかなくてはいけない、とも言えます。

何が便利で、何が便利じゃないのか。今やってることは本当に必要なことなのか否か。これらを気にすることからDXが始まっていくと私は考えています。身の回りの課題を受け身ではなく能動的にキャッチし、必要に応じて技術によるソリューションも検討するということが重要です。

ビジネスの観点では、これからもどんどん進んでいくIT技術にどのように対応し、どのように利用し、どのように新たな価値を提供できるのかを常に考える必要があり、大企業とかベンチャーとか関係なく、どれだけ効率的に利益を出しつつ顧客へ価値を提供できるかが重要だと私は考えています。

あちらこちらの企業でDXによる革命的な変化が起こるならばとても面白いですし、弊社アイソルートもその一端を担える会社であるよう、社員である私自身もこれを機に「働き方」や「ビジネス」を見つめなおすことができたのですごく良かったと思います。

是非、読者の皆様も、この記事を見てこれらを考え直すきっかけにしてくだされば幸いです。

 

明日は arai.ya さんの BigQuery 入門 – 半構造化データを分析するには?です。
是非そちらもご一読ください。

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