iOSDC2024に参加してきました!(day0 前夜祭編)
今年もiOSDCの季節がやってきました。
暑い時期ではありますが、カンファレンスの熱気もそれに負けないものになっているはずです。
今回は前夜祭でのセッションの感想を書いていきます。
はじめに
こんにちは。クラウドソリューショングループのtakinami.sです。
昨年に引き続き(と言うより毎年恒例で)、iOSエンジニア向けの技術カンファレンスであるiOSDCに参加してきましたので、今年もレポートを残していこうと思います。
昨年のレポート記事はこちらです。
公式ホームページはこちらです。
発表のレポート
それでは参加したセッションをいくつかピックアップしていきます。
健康第一!MetricKitで始めるアプリの健康診断
nekowenさんの発表です。
アプリの非機能要件に関するお話です。
よほど致命的なものでない限り、どうしてもパフォーマンス周りは後手に回ってしまうことも多いのではないかなと考えています。
以前より業務でiOSアプリのソースコードを触る機会が増えた今だからこそ、意識を高く持とうと思い聴きに行きました。
まず、パフォーマンスの指標となる4つの要素に触れられていました。
- ユーザーの操作と画面の動きに乖離がないかを示す応答性
- アプリの起動時間
- デバイスのメモリ使用量
- アプリ使用時、スタンバイ状態でのバッテリー効率
特に後半2つはパッと把握できるものではないと思うので、きちんと収集する手段が必要だと感じています。
アプリのパフォーマンス情報収集ツールとしてFirebase Performance Monitoringに少し触れたことがありますが、Appleから提供されているMetricKitはそれよりも収集できる情報が多いそうです。
収集したメトリックのデータを受け取るサーバーが必要になりますが、監視アプリと組み合わせることで適切なプロセスでの改善が見込めそうです。
長くなるので割愛しますが、アプリ起動時間のヒストグラムを取得するMXAppLaunchMetricといったクラスや実際の事例も紹介されていますので、スライドの閲覧をお勧めします。
かなり参考になる部分があると思いますよ。
スライドはこちら
続・SharePlayの歴史と進化:iOS18とApple Vision Proにおける新展開
所 友太さんの発表です。
「続」と言うのは、ここ数年連続でSharePlayに関する発表をされているからです。
SharePlayはFaceTimeやAirDropといった機能と連携し、対応したアプリ体験を自分以外の人と文字通りシェアできる機能です。
例えば動画をそれぞれの端末を使いながら一緒に見たり、同じ音楽を楽しんだりといった使い方が可能です。
さて、iOSをお使いの皆さん、SharePlay機能は使ったことはあるでしょうか。
私はほとんどありません。
ちょっとお試しで使ってみたくらいで、対応しているアプリを使うこともそんなに無いので、あまり身近ではないなと思っています。
そんなSharePlay関連での最近の大きな動きといったら、visionOSでしょう!
visionOSではどのアプリを使っていても、上部にSharePlayへの導線となるボタンが表示されています。
つまり、Apple Vision Proを使っているユーザー同士で体験をシェアすることをAppleが重視しているということですね。
しかも32人まで同時にシェア可能ということで、そこにどれほど可能性を見出しているかが伝わってくるなと思っています。
さらに興味深かったのが、空間ペルソナです。
例えば、SharePlayを使うときに各ユーザーが横1列に並んだ時のような状態を指定したり、円卓に着いたときのようにお互いの顔を確認できるような状態を指定したりということが可能なものになります。
もともとテンプレートとしていくつかの状態が準備されているのですが、visionOS向けのアプリ開発時にカスタマイズしたものを作ることも可能なようです。
各ユーザーに役割を割り当てることもできるようです。
班に分かれてのディベートだったり、テーブルゲームだったりというような使い方が期待できるのではないかと、話を聞きながらワクワクしていました。
ただ、現状空間ペルソナを使った際の最大ユーザー数が5名のようなので、今後のアップデートに期待ですね。
スライドはこちら
最後に
まずは前夜祭が終了しました。
個人的な話になりますが、自身の希望もあり業務でiOSに触れる機会が増えたこと、社内でvisionOS関連の動きが活発になってきていて自分もそこに関わろうとしていることもあり、今年は去年以上に熱を入れて参加しています。
day1とday2のセッションも楽しみにしています!