iOSDC2024に参加してきました!(day1編)
会場入り口近くのフォトススポットにて。
パネルには参加者の方々のSNSでのアイコンが並んでいます。
私のアイコンも『Japan』の『n』の右下あたりをはじめとしてチラホラ…
はじめに
こんにちは。クラウドソリューショングループのtakinami.sです。
前回の前夜祭の振り返り記事に続いて、day1のセッションをいくつか取り上げていこうと思います。
今年も朝食ドーナツが会場にデプロイされていたので、いただいてきました。
発表のレポート
座談会 「Strict ConcurrencyとSwift 6が開く新時代: 私たちはどう生きるか?」
iOSエンジニアとして高い技術力で活動されている方々の座談会形式のセッションです。
濃い内容の話でこの記事で全てを取り上げるのは難しいので、タイトルにもあるStrict Concurrency Checking(Strict Concurrency)の部分について書いていきます。
簡単にStrict Concurrencyを説明すると、Xcodeでのビルド時にConcurrencyチェックをどれくらい厳しくするかというものになります。
今まで対処するべきなのはわかっていたけど不都合なく動いているからそのままにしておいた箇所や、一応動きはするがSwiftのバージョンが上がる際に対応すべき箇所をレベル別に明確にすることで、優先順位をつけながらリファクタリングを行えるようになるものと理解しています。
近々Swift 6が正式に使えるようになるので移行対応に絡めると、Swift 5で一番チェックが厳しい状態で出るエラーはSwift 6ではコンパイルエラーとなるそうです。
つまりビルドできなくなるので、移行するにあたって対応しないといけないということですね。
ただ、次のアップデートであるXcode16ではSwift 5に対応した状態にできるので、少し猶予がある状態になります。(早いに越したことはないですが)
チェックで指摘された部分を順序立てて直していくことで、猶予がある内にSwift 6への移行準備を整えられるというメリットがあると言えるでしょう。
業務として扱っているアプリでもそうですし、個人開発しているアプリでもぜひ活かしたいと思います。
さらに移行に際してどこから手をつけるべきかという点も話されていました。
基本的には他のモジュールからの依存度が小さい最上位のモジュールから進めるのが良いとのことでした。
大体の場合ViewControllerのような画面の描画に直接関係のある部分がそれに当たるかと思いますので、視覚的にも確認しやすいところかなと思います。
正直前半部分のお話は理解が追いついていなかったので、より自分の知見を深めていきたいと感じました。
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iPhoneへのマイナンバーカード搭載におけるデータ規格についての理解を深める
shindyuさんの発表です。
ここ数年で本人確認書類や保険証など個人情報に関わるものをマイナンバーカードに一元化させようという動きが活発なことや、最近業務でマイナンバーカード周りを意識することが増えてきたこともあり、話を聴いてみたいなと訪れました。
現在iOSでの対応が予定されているのは、モバイル運転免許証としての規格とデジタル身分証明書としての規格の2点のようです。
セッションの中ではデータ関連の部分でモバイル運転免許証としての役割に焦点が当てられていましたが、身分証として提示に関しては保険証などでも同じ流れになると考えられます。
『マイナンバーカードを持ち歩くのは煩わしい』や、『カードとして持ち歩くと紛失のリスクが高まる』という理由で、身近なスマートフォンに集約しようという動きはより加速していくでしょうし、頭に入れておいて損はないかと思います。
まだiOS18を対象としたベータ版での公開なので、Xcodeはベータ版のver.16を使いiOSの端末にもベータ版のver.18を使わないといけないという制約がありますが、PassKitのドキュメントにある『Japan passes』だけでも目を通してみてはいかがでしょうか。
この辺り自分も知見を深めたいので、ドキュメントを読み込んだ後に簡単な概要解説の記事を上げるかもしれません。
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最後に
まだまだアウトプットしていきたいセッションはあるのですが、長くなりそうなので今回の記事ではここまでとします。
iOSDCはコミュニティとしての役割も兼ねていて『交流』を重視しているのですが、今回は例年以上にコミュニケーションを取れたかなと思っています。
人と話していてまだまだ私のiOSエンジニアとしての経験が足りていないなと感じるとともに、より具体的な話をしていけるよう自社プロダクトだったり個人開発だったりそういったところに力を入れていきたい思いました。
そうそう、このブログ記事も『交流』の1つですよ。
もし興味を持たれた方がいらっしゃったら、(予定は決まっていませんが)次回開催の際に参加してみてはいかがでしょうか。
