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BLOG 開発者ブログ

2025年9月29日

【概要】LibreChat × Amazon Bedrock ナレッジベースで社内ドキュメント検索環境を構築する

はじめに

みなさま、こんにちは。

クラウドソリューション第2グループ入社3年目のkugishimakです。

ChatGPTなどの生成AIを使っていて、
「社内ドキュメントを聞けば答えてくれる環境があればいいのに」
と思ったことはありませんか?

本記事では、その仕組みを LibreChat × Amazon Bedrock ナレッジベース で構築する方法を紹介します。
今回は前編として、概要やアーキテクチャ、利用シーンについてまとめます。

(ハンズオン手順は後編にて解説します👉
【ハンズオン】LibreChat × Amazon Bedrock ナレッジベースで社内ドキュメント検索環境を構築する」

 

目次

  1. なぜこの仕組みをつくるのか?
  2. 全体構成イメージ
  3. 使用するツールの特徴
  4. 想定される利用シーン
  5. おわりに

 

なぜこの仕組みをつくるのか?

企業ではマニュアル・規程・設計資料など、多数のドキュメントが存在します。
しかし実際には、

  • どこに保存されているかわからない
  • 検索しても目的の情報が見つかりにくい

  • 人に聞いた方が早い

といった課題がよくあります。

そこで登場するのが ナレッジベース × 生成AIチャット。
生成AIの自然な会話とナレッジ検索を組み合わせることで、
「聞けばすぐ答えてくれる社内Q&Aアシスタント」を実現できます。

 

全体構成イメージ

今回の構成はシンプルです。

  1. データソース(S3に格納した社内ドキュメント)

  2. Amazon Bedrock ナレッジベース

    • ドキュメントをベクトル化し、検索可能にする仕組み

  3. MCPサーバー

    • BedrockナレッジベースをLibreChatから利用するためのブリッジ

  4. LibreChat

    • オープンソースのチャットUI

    • 各種モデルや外部サービスと簡単に接続可能

これらをDockerとPython環境で用意し、ローカルで動作させます。

最終的には、LibreChatの画面から「社内ドキュメントに特化した質問応答」ができるようになります。

 

使用するツールの特徴

  • Amazon Bedrock ナレッジベース
    AWSが提供する「RAG(Retrieval-Augmented Generation)」を簡単に構築できるサービス。
    ドキュメントをベクトルDBに自動で取り込み、AIの検索元として活用できます。

  • MCPサーバー
    AWS Labsが提供しているサーバー実装。
    Bedrockナレッジベースを外部アプリ(今回の場合はLibreChat)から呼び出す際の接続役です。

  • LibreChat
    オープンソースのチャットフロントエンド。
    複数のAIモデルや外部サービスを「プラグイン的」に組み込めるため、拡張性が高いのが特徴です。

 

想定される利用シーン

今回の例では就業規則を対象とするのですが、実際の活用シーンはさまざまです。

  • 社内規程の検索(就業規則、旅費規程など)

  • 社内FAQ(問い合わせ対応の効率化)

  • プロジェクトの設計資料や議事録の検索

  • ナレッジ共有ポータルの簡易版

つまり「知識はあるけど検索が大変」な領域を支えるアシスタントとして活用できます。

 

おわりに

今回は LibreChat × Amazon Bedrock ナレッジベースによる社内検索環境の概要 を紹介しました。

後編では、実際に環境を構築する手順をハンズオン形式で解説します。
👉 【ハンズオン】LibreChat × Amazon Bedrock ナレッジベースで社内ドキュメント検索環境を構築する

社内ナレッジの活用に課題を感じている方は、ぜひ次回もご覧ください!

それではまた 👋

 

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